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2024年11月5日 18時00分 JST
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Source: Fujitsu Ltd
富士通、東証の株式売買システム「arrowhead4.0」を運用開始
利便性、レジリエンスを強化

東京, 2024年11月5日 - (JCN Newswire) - 株式会社東京証券取引所(以下、東証)と富士通株式会社(以下、富士通)は、東証の株式売買システムをリニューアルし、「arrowhead4.0」として2024年11月5日から運用を開始しました。今回の更改により、2010年1月に稼働を開始した「arrowhead」は4世代目となります。

1. 「arrowhead」リニューアルのポイント

本リニューアルでは、市場の利便性向上のため、クロージング・オークションの導入、注文ごとに相場情報を配信する新サービスの提供、機関投資家などのユーザ単位での注文一括取り消し機能の導入といった施策を実施しました。また、投資家など利用者の取引機会最大化のために取引時間を延伸するとともに、レジリエンス(障害回復力)を強化します。

(1)市場の利便性向上

クロージング・オークションの導入

大引け(注1)の売買の重要性が高まるなか、終値形成における透明性のさらなる向上を目的として、後場(注2)の15時25分から、5分間の注文受付時間を設けた後、15時30分に板寄せ(注3)を行うクロージング・オークションを導入します。クロージング・オークションによる板寄せでは、従来の板寄せの条件で約定しない場合でも、一定の条件を満たす場合に売買成立可能値幅の上下限で、時間優先により注文を約定させることで、終値成立機会を向上させます(特別約定)。

Market by Order型の相場情報サービスの提供

相場情報を注文ごとに配信するMarket by Order型の相場情報サービスを提供します。これにより、相場情報サービス利用者は、これまでの値段ごとに集約した相場情報に加え、注文ごとのより詳細な相場情報を取得することが可能になります。

マスキャンセルの導入

機関投資家などのユーザの利便性向上のため、ユーザ単位で複数の注文を一括で取り消す機能を導入します。

(2)取引機会の最大化

取引時間の延伸

投資家の取引機会を拡大し、市場としての利便性を向上させるため、東証の取引終了時刻を15時00分から15時30分に30分延伸します。

レジリエンスの強化

メモリ上に配置した取引情報を三重化して複数サーバで並行動作させることにより、障害時における秒オーダでのサーバ切り替えやデータの保全性を確保し、安全安心なシステムの稼働を実現します。万が一、システムに障害が発生した場合に備え、売買を継続するための改善を引き続き行います。また、これまで以上に迅速かつ円滑な復旧に向けた取組みにより、取引機会を確保します。

2. 「arrowhead4.0」を支える高信頼技術とサポート

富士通グループの高信頼・高性能サーバ並びに新たな高信頼化・高速化技術を組み入れたミドルウェアなどの最新製品と、長年のシステム構築実績によるエンジニアのノウハウや技術力といった総力を結集して、システムの信頼性と処理性能を向上させました。これまでの「arrowhead」プロジェクトで取り組んできた高品質なシステム開発プロセスを土台とし、以下の取組みを通じて、さらなる信頼性・安定性の強化、レジリエンスの向上を実現しました。

(1)レジリエンス向上機能の導入

高信頼性と拡張性を兼ね備えた超高速インメモリデータ管理ソフトウェア「Fujitsu Software Primesoft Server」により、メモリ上に取引情報を配置することでマイクロ秒(1秒の百万分の1)レベルの超高速データアクセスから高いレスポンス性能とスループット性能を実現し、さらにシステム再立ち上げを伴う障害回復時間の短縮を実現するため、製品の改善を実施しました。また、「arrowhead4.0」が提供するサービスの正常性を可視化する監視画面を構築しました。

(2)システムの性能向上および耐性強化

富士通グループの最新の高性能・高信頼x86サーバ「PRIMERGY RX2540 M6」(注4)462台への基盤更改により、キャパシティとスループットなどのシステム性能の向上および耐性強化を実現しました。

(3)システムの疎結合化の推進

東証などを運営する株式会社日本取引所グループのクラウド基盤上にシステムログデータの蓄積・分析業務領域を、取引機能と分離して構築しました。蓄積分析と取引の一部機能をシステム上疎結合にすることで、市場運営の信頼性を向上しました。また、より柔軟な市場データの分析を可能としました。

(4)障害対応の高度化

東証および富士通が一体となって障害に対応するチームを構築しました。障害の影響範囲や原因特定に資する機能を開発し、システムと人の両面で、障害対応のさらなる迅速化を実現します。

3. 今後について

東証および富士通は、市場を巡る環境変化や多様化する投資家のニーズに対応するとともに、市場利用者の利便性や東京市場の国際競争力、レジリエンスをさらに高めていき、さらには安全安心な市場取引を実現することで、今後もより一層のマーケットの発展に努めていきます。

URL https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/11/5-1.html 



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Source: Fujitsu Ltd

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