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東京, 2016年4月5日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、欧州統括会社エーザイ・ヨーロッパ・リミテッドが、抗がん剤「ハラヴェン(R)」(一般名: エリブリンメシル酸塩)について、欧州医薬品庁(European Medicines Agency: EMA)の医薬品委員会(Committee for Medicinal Products for Human Use: CHMP)より、新たな適応となる「進行または転移性で、アントラサイクリン系抗がん剤治療(不適な場合を除く)を含む化学療法の前治療歴のある手術不能な成人の脂肪肉腫」の承認勧告を受領しましたのでお知らせします。「ハラヴェン」は、進行または再発の悪性軟部腫瘍(脂肪肉腫および平滑筋肉腫)を対象とした臨床第III相試験において、全生存期間の有意な延長を示した唯一の薬剤です。今回の承認勧告は、欧州において進行性乳がんに係る適応に続き、統計学的に有意な全生存期間の延長が認められ、「ハラヴェン」の2つ目の適応として承認を推奨するものです。
本承認勧告は、アントラサイクリン系抗がん剤治療を含む少なくとも2レジメンの前治療歴を有する進行または再発の悪性軟部腫瘍(平滑筋肉腫または脂肪肉腫)の患者様(18歳以上、452人)を対象とした、「ハラヴェン」とダカルバジンの有効性および安全性を比較する臨床第III相試験(309試験)の結果に基づくものです[1]。
本試験の結果、主要評価項目である全生存期間(overall survival: OS)において、「ハラヴェン」投与群(中央値: 13.5カ月)は、対照薬であるダカルバジン投与群(同: 11.5カ月)に比較して統計学的に有意な延長を示しました(ハザード比0.77(95%信頼区間 = 0.62-0.95)、p=0.0169)。また、脂肪肉腫の患者様では、OSにおいて「ハラヴェン」投与群(中央値:15.6カ月)は、対照薬であるダカルバジン投与群(同: 8.4カ月)に比較して有意な改善を示しました(ハザード比0.51(95%信頼区間 = 0.35-0.75))。
本試験において、「ハラヴェン」投与群で、もっとも一般的に確認された有害事象(頻度25%以上)は、疲労、好中球減少、悪心、脱毛、便秘、末梢神経障害、腹痛、発熱で、これまでの「ハラヴェン」投与で確認された安全性プロファイルと同様でした。
「ハラヴェン」は、ハリコンドリン系の微小管ダイナミクス阻害剤です。従来の作用機序に加えて、最近の非臨床研究において、腫瘍の血流循環を改善すること[2]、乳がん細胞の上皮細胞化を誘導すること、乳がん細胞の転移能を減少させること[3]など、ユニークな作用を有することが報告されています。
本剤は、これまでに乳がんに係る適応で、日本、欧州、米州、アジアなど、約60カ国で承認されています。悪性軟部腫瘍に係る適応については、2016年1月に米国で「アントラサイクリン系抗がん剤治療を含む化学療法の前治療歴のある手術不能または転移性の脂肪肉腫」の適応で承認を取得し、同年2月に日本で「悪性軟部腫瘍」の適応で承認を取得しています。本剤は米国および日本において、悪性軟部腫瘍に対する希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けています。
悪性軟部腫瘍は体の様々な軟部組織(脂肪、筋肉、神経、線維組織、血管など)で発生する悪性腫瘍の総称で、欧州では毎年、全部のがん腫の約1%となる約29,000人が悪性軟部腫瘍と診断されています。脂肪肉腫は軟部肉腫の中で比較的発生頻度が高い組織型の一つです。進行した場合の予後は悪く、アンメット・メディカル・ニーズが非常に高い疾患です。
当社は、引き続き本剤の患者様価値をさらに増大すべく、エビデンスの創出に邁進し、がん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。 http://www.eisai.co.jp/news/news201623pdf.pdf
[1]Eribulin versus dacarbazine in previously treated patients with advanced liposarcoma or leiomyosarcoma: a randomised, open-label, multicentre, phase 3 trial. The Lancet. 2016. [2]Funahashi Y et al. Eribulin mesylate reduces tumor microenvironment abnormality by vascular remodeling in preclinical humanbreast cancer models. Cancer Sci., 2014; 105, 1334-1342 [3]Yoshida T et al. Eribulin mesilate suppresses experimental metastasis of breast cancer cells by reversing phenotype fromepithelial-mesenchymal transition (EMT)to mesenchymal-epithelial transition(MET) states. Br J Cancer, 2014; 110, 1497-1505
概要:エーザイ株式会社
エーザイ株式会社は、研究開発型のヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業で、グローバルに研究・製品の開発・販売活動を行っています。エーザイは、神経・精神領域を含むインテグレーティブ・ニューロサイエンス、がん治療と支持療法を含むインテグレーティブ・オンコロジー、血管・免疫反応領域の3つの治療領域に活動を集中し、世界各地にある研究、生産、販売拠点を通じて、世界の患者様に貢献しています。エーザイ株式会社の詳細情報は www.eisai.co.jp をご覧ください。
トピック: Press release summary
Source: Eisai
セクター: BioTech
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