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エレベーターリニューアル工事の現地調査に伴う停止時間を大幅短縮 |
東京, 2015年6月9日 - (JCN Newswire) - 株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)、株式会社日立ビルシステム(取締役社長:佐々木 英一)は、エレベーターのリニューアル工事において、現地調査から設計作業の作業時間を大幅に低減し、工事の見積り作成までのリードタイムを短縮する「3D現地調査システム」を開発し、2015年4月から運用を開始しました。これにより、現地調査によるエレベーターの停止時間を大幅に短縮することができ、工事の見積りに要する調査と設計の時間を合計80%以上*短縮するとともに、計測精度と設計品質を向上させることができました。
| 日立、3次元の計測データから昇降路の据付図面を自動生成するシステム「3D現地調査システム」を開発・運用を開始 |
3D現地調査システムは、エレベーターが上下に移動する縦長の空間である昇降路の寸法の計算や据付図面の作成を自動的に行うシステムです。昇降路の内部を15分程度、3D計測器を利用して測定するだけで、壁面、レール、梁などの構造物の分類・抽出などを行い、構造物間の寸法を計算し、図面を作成することが自動的にできる点が特長です。
これまで、エレベーターのリニューアル工事を見積るには、昇降路の壁からレールまでの距離などの必要な各寸法を作業員がメジャーで測定するために、準備作業を含め、エレベーターの運転を90分程度停止させる必要があり、ユーザーのエレベーター利用が制限されていました。また、昇降路の測定後は、技術者がCADを用いて図面を作成していたため、図面の完成およびお客さまへの報告に多くの時間を要していました。さらに、測定から図面作成までの作業工程が、すべて手作業であったため、品質のばらつきを確認・補正する必要があり、こうした作業時間の短縮と品質の向上が課題となっていました。
今回、昇降路の寸法測定に3D計測器を導入したことにより、作業員による手作業の寸法測定が不要になり、安定した品質の計測データが取得可能になったと同時に、準備作業を含んだエレベーターの停止時間を90分程度から30分程度まで大幅に短縮でき、ユーザーの利便性を向上させました。また、3D計測データから壁面、レール、梁などの構造物を自動識別するアルゴリズムを開発したことにより、従来は技術者がCADを用いて実施していた図面の作成が、4時間程度から30分程度まで大幅に短縮でき、見積りに必要な図面を、高品質かつ速やかにお客さまへ提供できるようになりました。
技術的特長
1. 3D計測器による昇降路全体の3D計測データの作成
昇降路の寸法測定に3D計測器を導入し、昇降路の最下部と中間部の2カ所で計15分間程度計測することにより、昇降路全体の3D計測データを作成することを可能にしました。これにより、従来、準備作業を含み、90分程度要していたエレベーター停止時間が30分程度にまで短縮され、ユーザーの利便性が向上しました。
2. 据付図面の自動出力による見積り時間の短縮と品質の向上
3D計測データから特定の構造物を自動識別する技術を開発しました。3D計測データは数億の計測点群であり、点の一つひとつは3次元の位置情報を有しています。この計測した点群から部品の点群を抽出する技術を開発したことにより、壁面、レール、梁などの構造物を自動識別することができます。
さらに本システムは、自動識別した昇降路内の構造物間の全寸法を算出することにより、図面の作成を自動的に行うとともに、昇降路全体でもっとも狭い空間を特定し、その空間にリニューアル予定のエレベーターが納まるかを判定することができます。これにより、従来CADを用いて4時間程度を要した図面の作成が30分程度にまで短縮され、見積りに必要な図面を、高品質かつ速やかにお客さまへ提供できるようになりました。
* 80%以上:調査に伴うエレベーター停止時間と、設計時間の低減値の合計
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。 http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2015/06/0609.html
概要:株式会社 日立製作所
詳細は www.hitachi.co.jp をご参照ください。
お問い合わせ先 株式会社日立ビルシステム 昇降機事業部 施工統括本部 営業技術統括部 [担当:田所] 電話: 03-3525-8606 (直通)
トピック: Press release summary
Source: Hitachi, Ltd.
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