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トンネル内事故や石油化学プラントでの安全かつ高効率な情報収集・点検などで貢献 |
東京, 2016年7月12日 - (JCN Newswire) - 三菱重工業株式会社(本社:東京都港区、社長:宮永俊一、以下、三菱重工)と学校法人千葉工業大学(本部:千葉県習志野市、理事長:瀬戸熊修、以下、千葉工大)は、引火性ガスの中でも自らが出す電気火花や熱などで爆発や火災を引き起こす危険性を大幅に抑える防爆性能を備えた遠隔操縦式の移動ロボット「桜II号(防爆仕様)」を共同開発しました。このほど日本国内の防爆認証(型式検定)を取得したもので、無線または有線による遠隔操作が可能な移動ロボットで正規の防爆性能を持つものは国内で初めてです。トンネル内事故や石油化学プラントなど、防爆対応が求められる現場での安全かつ高効率な情報収集・点検や軽作業に向けた用途・需要を開拓します。
| 桜II号(防爆仕様) |
このロボットは、千葉工大が開発した、原子力発電プラント事故収束支援活動などで実績のあるロボット「櫻弐號(サクラニゴウ)」をベースに、三菱重工が幅広い産業分野向けで培った技術的総合力を活用して高い防爆性能を実現したものです。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」※1による委託・助成を受けており、国内では公益財団法人産業安全技術協会(TIIS)による防爆型式検定に合格しました。さらに、欧州など世界で広く採用されているATEX指令に基づいた防爆認証も取得予定です。
防爆の構造は、リチウムイオン電池やBMS(バッテリーマネジメントシステム)などを収納した耐圧防爆容器を、モーターやコントローラーなどの電気機器とともに、外部より高圧雰囲気の内圧容器で包み込んだ、内圧+耐圧防爆の二重方式です。このため、外部の引火性ガスが圧力差により内圧容器に浸透せず、たとえ内圧容器破損などで内圧が下がっても検知により電気供給を遮断します。電気を蓄積している電池は、IDEC株式会社(本社:大阪市淀川区、社長:舩木俊之)と共同開発した耐圧防爆容器で保護されているため、電気火花や熱などがガスに引火する危険性は大幅に抑制されます。引火性と拡散性がともに高い水素ガスにも対応し、ゾーン1危険場所※2でも使える高い防爆性能を実現しました。
防爆移動ロボットの活躍が期待される現場は、掘削中のメタンガス噴出や,運用中の自動車の燃料漏れなどにより引火・爆発の危険性があるトンネル事故などのほか、多数あります。高度成長期以降に整備された社会インフラや、石油精製プラント、化学プラントや発電所などの産業インフラは、多くが今後老朽化の加速により、人命や社会にダメージを及ぼすリスクが増大していき、災害時の緊急点検や迅速な復旧、災害の未然防止や拡大抑止に向けて、ロボットによる異常探索や軽作業に対するニーズが高まってきています。また、新しい油田設備や石油・化学関連施設でも、ロボットの活用により人が踏み込みにくい高所や狭隘空間の点検などを低コスト・高精度化していこうという動きが出てきました。
両者は、今回の桜II号(防爆仕様) 開発を機に各方面でのニーズ喚起に取り組むとともに、今後は防爆性能を備えたロボットアームの開発や、ロボットの自動走行化などに取り組み、さらなる用途拡大と潜在ニーズの掘り起こしに力を注いでいきます。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。 http://www.mhi.co.jp/news/story/160712.html
※1 研究開発テーマである「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト/インフラ維持管理用ロボット技術・非破壊検査装置開発/引火性ガス雰囲気内探査ロボットの研究開発」は4年間の計画で、2014~2015年度が委託事業、2016~2017年度が助成事業となっています。 ※2 危険場所3区分の2番目: 通常で危険性雰囲気を発生する恐れがある場所のことで、オイルタンク内部(ゾーン0)以外のほとんどの危険場所があてはまります。
概要:三菱重工業株式会社
詳細は www.mhi.co.jp をご覧ください。
トピック: Press release summary
Source: Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.
セクター: Design Process, Energy, Alternatives
https://www.acnnewswire.com
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