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東京, 2016年10月5日 - (JCN Newswire) - 富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:田中達也、以下 富士通)と富士通(中国)信息系統有限公司(本社:中国・上海市、CEO:梶山正樹、以下 FCH)は、中国のスマートシティソリューションを提供する国有大手企業の上海儀電(集団)有限公司(本社:中国・上海市、董事長:王強、以下INESA)と製造業における競争力強化を目指す「中国製造2025」に向け、「スマート製造プロジェクト」で協業します。
| 図.スマート製造プロジェクトの全体構成イメージ |
| 図. 工場全体の製造ラインの稼働状況を可視化したIntelligent Dashboard(場所:INESA Display Materials Co., Ltdのカラーフィルター製造工場内 中央管理室) |
企業のビジネスモデルや市場環境の急激な変化を受けて、中国政府は「中国製造2025」(注1)の戦略構想を打ち出し、最先端のICTと製造業を融合し、製品を大量生産する「製造大国」から、製造の品質を重視した「製造強国」に転換することを目指しています。このような中で、富士通、FCH、INESAは、3社のICTおよび製造領域における豊富な知見に基づき、共同で「スマート製造プロジェクト」を推進し、「中国製造2025」の実現に向け貢献しています。
上海市国有資産監督管理委員会が管轄する国営大型企業グループの一員として、INESAは電子製造業界において50年以上の歴史を持ちます。近年は新しい時代の変革に順応するため、INESAは製造業とともに情報産業の発展を牽引し、スマートシティの構築に貢献することをビジネスモデルとして戦略目標に掲げ、ICTと製造業を融合させた新しい産業の創造に取り組んでいます。
今回、富士通とFCHは、INESAのグループ会社であるINESA Display Materials Co., Ltdのカラーフィルター製造工場で、現在の業務プロセスや課題を把握し、それらを検証することで、現状の業務に合ったスマート工場の実現に向けた計画を策定しました。既存の自動生産ラインと製造管理システムなどの情報に基づき、製品の製造工程や生産ラインの配置などの製造全体のプロセスをビッグデータやIoTなどのデジタル革新を実現するテクノロジーと結び付け、富士通のセンサーやネットワーク技術、ダッシュボードソリューション、ビッグデータ分析プラットフォームなどを活用した工場の効率性を可視化するシステムを構築し、INESAグループの製造のスマート化を進めていきます。
本プロジェクトは2016年1月から開始しており、2018年の完成を目指しています。今回、第一段階の取り組みとして、富士通とFCHはINESAの既存情報システムの整理と改善を行い、工場のIoT化を推進し、ビッグデータ分析プラットフォームを構築しました。これにより、工場内のデータ連携や業務のリアルタイムでの可視化が可能になるなど、将来的により高いレベルでのスマート工場の実現に向けた基盤を作りました。今回のプロジェクトで実施した具体的な取り組みは以下の通りです。
- 工場のIoTデータ活用基盤の構築 富士通独自のインテリジェント・ネットワークの通信技術を用いて、従来の大規模ネットワークにおける低速度かつ不安定な通信を改善し、工場内の電気、水、ガスなどのエネルギー消費データの自動収集システムを低コストで構築しました。さらに、IoT基盤を通じたデータの収集と管理により、エネルギー消費を削減し、グリーン工場の実現を支援します。
- ビッグデータ分析プラットフォームの構築 センサーなどのIoT基盤を介して収集した製造の進捗データを一元的に蓄積します。蓄積したビッグデータを高度なセキュリティの下、リアルタイムで処理、分析し、製造装置の故障予兆を行うことができます。
- 工場全体の効率性を可視化するシステムの構築 ビッグデータ分析プラットフォームに、富士通の工場の全体最適化を支援するソリューション「FUJITSU ビジネスアプリケーション Intelligent Dashboard」を活用し、製造、エネルギー消費、品質、設備、費用などの重要なKPIを統合的に表示させます。同時に、リアルタイムで生産ラインの状況を監視し、工場全体の効率性の可視化を実現しました。
- スマート工場成熟度評価基準の策定 富士通とFCHは、INESAのスマート製造の定義と目標に基づき、技術、実装、統合の3つの尺度からINESAのスマート工場成熟度の評価モデルと基準の制定を支援しました。また、今回のINESAとのスマート製造のモデル工場プロジェクトの中で、検証と評価を行い、業界共通の内容と技術を抽出、標準化させ、INESAは業界内の共通基準として普及させることを目指しています。
富士通のIntelligent Dashboardを通じて、工場全体の効率性が可視化されることで、管理者は工場の中央監視室で、工場全体の製造ラインの稼働状況を管理することができます。現在、プロジェクトの第一段階開発分は順調に稼働しており、実際の生産管理の中で、すでに成果を残しています。例えば、従来は生産状況のデータ収集や統計データの取りまとめなどに多くの時間を要していましたが、富士通のIntelligent Dashboardの導入を通じて、状況を直感的に把握することが可能となりました。これにより、今後の生産性向上と経営改善に大きく貢献することが期待されています。
本プロジェクトは、技術の先進性と業界への模範的な取り組みとして、中国工業情報化部の評議で2016年の「スマート製造モデルプロジェクト」の1つに選定されました。今後も富士通、FCHとINESAは中国の製造業におけるデジタルトランスフォーメーションに貢献していきます。
さらに、3社は戦略パートナーとして、この成功モデルを中国におけるより多くの製造業の企業に広め、「中国製造2025」の実現に向け、共に協力していきます。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。 http://pr.fujitsu.com/jp/news/2016/10/5-1.html
注釈 注1 中国製造2025: 中国国務院が2015年5月8日に発表した同国の製造業の転換目指す10年間の国家計画。本計画は、イノベーションや次世代ITの利用拡大、インテリジェント・マニュファクチャリング、産業基盤の統合、工業プロセスとシステムの統合、そして、強固でマルチレイヤーな人材育成基盤に重点をおく工業化への新たな道に中国を導くもので、量に注力した工業から、品質に強みを備えた工業へと転換を促進する。
概要:富士通株式会社
詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。
トピック: Press release summary
Source: Fujitsu Ltd
セクター: Semiconductors, Electronics, Cloud & Enterprise, IT Individual
https://www.acnnewswire.com
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