昨今、地方の人口構造の変化や物流ニーズの拡大などを背景に、交通分野の課題解決策として MaaS に注目が集まっています。本実証実験では、インバウンド観光に焦点を当て、一次交通(飛行機)と二次交通(リムジンバス、奈良市内周遊バスなど)をシームレスに統合した観光型 MaaS により旅の利便性向上を図ります。また、出発前や旅行中の観光客に AI を活用して奈良の魅力を伝える画像を配信し、周遊や滞在時間拡大を促す仕組みを構築します。
具体的には、奈良各所の SNS 映え画像を AI が自動配信する Web アプリ「くるり奈良 Web」と、気に入った場所への交通手段の検索、チケット予約・決済、目的地ナビゲーションなどの機能を提供するスマートフォン向けアプリ「IMRIDE(アイエムライド)」を用いて、シンガポールから奈良への誘客・移動・周遊をシームレスに連携させます。これにより、訪日外国人のユーザー体験向上を図るとともに、域内周遊や滞在時間の少なさといった、奈良エリアの抱える課題を解決するサービスの創出を目指します。