|
|
|
|
入眠と睡眠維持の両方の改善を示し、プラセボと比較して翌日のふらつきや記憶力において問題となるような悪化が見られず、日中機能の改善が確認された非鎮静作用のオレキシン受容体拮抗薬 |
東京, 2020年1月23日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫)は、本日、自社創製のオレキシン受容体拮抗薬「デエビゴ(TM) 錠 2.5mg、同錠 5mg および同錠 10mg」(一般名:レンボレキサント)について、日本において不眠症の適応で製造販売承認を取得したことをお知らせします。
「デエビゴ」は、脳内で覚醒に関与するオレキシン受容体の 2 種のサブタイプ(オレキシン 1 および 2受容体)に対し、オレキシンと競合的に結合する拮抗剤です。覚醒と睡眠リズムの調整を担うオレキシン神経伝達に作用し過度な覚醒状態を緩和することによって、覚醒中枢と睡眠中枢のバランスを整える非鎮静作用の治療薬です。本剤は、オレキシン 1 および 2 受容体双方を阻害しますが、ノンレム睡眠の抑制にも関与するオレキシン 2 受容体への親和性がより強く、結合・解離が速いことから、患者様に速やかな入眠と睡眠維持をもたらすことが期待されます。
今回の承認は、主に、合計約 2,000 人の不眠症の成人患者様を対象に実施した 2 つのピボタル臨床第III相試験(SUNRISE 2 試験 1および SUNRISE 1 試験 2)、さらに夜間覚醒時および翌日の姿勢安定性(ふらつき、転倒リスクの予測因子)や記憶力などの持ち越し効果について検討した主要な安全性試験(108 試験 3、106 試験 4)の結果に基づくものです。
SUNRISE 2 試験は、日本を含むグローバルにおいて、18 歳から 88 歳の不眠症患者様 949 人を対象に、「デエビゴ」(5mg、10mg)の長期の有効性および安全性を評価した 6 カ月のプラセボ対照臨床第III相試験です。主要評価項目である睡眠潜時(就床から入眠までの時間)、ならびに副次評価項目である睡眠効率(就床時間に対する全睡眠時間)および中途覚醒時間について、電子睡眠日誌を用いて患者様の主観評価により評価しました。
本試験の結果、「デエビゴ」(5mg、10mg)投与群は、有効性に関する主要評価項目およびすべての副次評価項目を達成し、睡眠潜時、睡眠効率および中途覚醒時間について、プラセボ群と比較して統計学的に有意な改善が確認されました。さらに、日中の機能について、不眠重症度質問票における日中機能に関する評価項目および疲労重症度スケールによる評価の双方において、「デエビゴ」(5mg、10mg)投与群はプラセボ投与群と比較して統計学的に有意な改善が確認されました。「デエビゴ」(5mg、10mg)投与群で観察された主な有害事象は、傾眠、上咽頭炎、頭痛、インフルエンザでした。
SUNRISE 1 試験は、55 歳以上の不眠症患者様 1,006 人(65 歳以上が約 45%)を対象に、ゾルピデム酒石酸塩徐放性製剤(6.25mg、国内未承認、以下 ゾルピデム ER)との比較により、「デエビゴ」(5mg、10mg)の有効性および安全性を評価した 1 カ月間のプラセボ対照臨床第III相試験です。主要評価項目である睡眠潜時、ならびに副次評価項目である睡眠効率および中途覚醒時間について、睡眠ポリグラフ検査法により客観評価しました。
本試験の結果、「デエビゴ」投与群は、主要評価項目ならびに副次評価項目を達成し、ゾルピデムER 投与群およびプラセボ投与群に対して有意に優れていることが確認されました。さらに、日中の機能について、不眠重症度質問票を用いて評価した結果、「デエビゴ」(5mg、10mg)投与群はプラセボ投与群との比較において統計学的に有意な日中の機能の改善が確認されました。「デエビゴ」(5mg、10mg)投与群で観察された主な有害事象は、頭痛と傾眠でした。
両試験において、薬剤の投与を中止することにより投与前よりも強い不眠症状が現れる反跳性不眠は確認されず、いずれの「デエビゴ」投与群においても投与中止後の離脱症状は見られませんでした。
また、SUNRISE2 試験において、不眠症に併存する疾患の有無による部分集団解析を行った結果、両部分集団において本剤の有効性に大きな違いは見られなかったことから、原発性のみならず、うつ病などに併発する不眠症への有効性が示唆されました。
さらに、「デエビゴ」の安全性について、55 歳以上の健康成人および不眠症患者様を対象とする無作為化、プラセボおよびゾルピデム ER 対照試験(108 試験、SUNRISE1 試験)において、「デエビゴ」(5mg、10mg)の投与翌日のふらつき、記憶力への影響について評価しました。両試験の結果から、いずれの「デエビゴ」投与群においても、翌日のふらつきおよび記憶力についてプラセボ投与群と比較して問題となるような悪化は見られず、臨床上問題となる持ち越し効果は確認されませんでした。
本剤は、入眠困難、睡眠維持困難のいずれかまたはその両方を伴う成人の不眠症の適応で、2019年 12 月に米国食品医薬品局(FDA)より新薬承認を取得しています。米国においては承認後 90 日以内に予定されている米国麻薬取締局(the U.S. Drug Enforcement Administration:DEA)によるスケジュール審査の完了後に発売します。また、カナダにおいて 2019年8月に新薬承認申請を行っています。
不眠症は、睡眠をとる十分な機会があるにもかかわらず、入眠困難、睡眠維持困難のいずれかまたはその両方に苦しむことが特徴であり、疲労、集中困難、易刺激性を引き起こす可能性があります 5、6。罹患頻度の高い代表的な睡眠障害のひとつで、全世界で成人の約 30%の方が不眠症の症状を有し 7、8、特に高齢者の有病率は高い傾向にあり、多くの場合、その症状は数カ月から数年にわたります。その結果、不眠症は、長期欠勤や生産性の低下などのさまざまな社会的損失をもたらすことが明らかとなっており、高齢者においてはふらつきの原因となり転倒のリスクとなっています 9。
当社は、「デエビゴ」を通じて、不眠症の患者様に、速やかな入眠と良質な睡眠維持によってもたらされる日中の活力ある生活をお届けし、患者様のリワーク/リカバリーに貢献してまいります。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。 https://www.eisai.co.jp/news/2020/news202005.html
概要:エーザイ株式会社
詳細は www.eisai.co.jp をご覧ください。
トピック: Press release summary
Source: Eisai
セクター: BioTech
https://www.acnnewswire.com
From the Asia Corporate News Network
Copyright © 2024 ACN Newswire. All rights reserved. A division of Asia Corporate News Network.
|
|