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2020年7月14日 10時00分 JST
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Source: Eisai
エーザイとバイオジェン、BAN2401についてプレクリニカル(無症状期)アルツハイマー病を対象とした新たな臨床第III相試験(AHEAD 3-45)を開始

東京, 2020年7月14日 - (JCN Newswire) - Alzheimer's Clinical Trials Consortium(ACTC)、エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)とバイオジェン・インク(Nasdaq: BIIB、本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、CEO:ミシェル・ヴォナッソス、以下 バイオジェン)は、このたび、抗アミロイドB(AB)プロトフィブリル抗体BAN2401 について、臨床症状は正常で、AD のより早期ステージにあたる脳内 AB蓄積が陽性*のプレクリニカル AD および脳内 AB蓄積が境界域レベルの早期プレクリニカル AD を対象とした臨床第III相試験(AHEAD 3-45)を米国において開始したことをお知らせします。本剤は、現在、臨床第II相試験(201試験)の結果に基づき、早期アルツハイマー病(AD)を対象とした臨床第III相試験(Clarity AD)を実施中です。AHEAD 3-45 は、今後、日本、カナダ、オーストラリア、シンガポール、欧州にも治験実施施設を拡大する予定です。

AHEAD 3-45 は、米国国立衛生研究所傘下の国立老化研究所(NIA)から資金提供を受けているACTC とエーザイが官民協働で行う臨床第III相試験です。AHEAD 3-45 試験では、共通のスクリーニング期間を経て、計 1,400 名のプレクリニカル AD 被験者が、脳内 AB蓄積量に基づき、2 種類のトライアル(A45 トライアルと A3 トライアル)のいずれかに登録され、BAN2401 を 216 週間投与される、プラセボ対照、二重盲検、並行群間比較の 1 つの臨床第III相試験です。A45 トライアルでは、認知機能に障害のない、脳内 AB蓄積が陽性の方々を対象とし、BAN2401 投与による認知機能低下抑制および脳内AD 病理の進行抑制を評価することを目的としています。主要評価項目は、投与開始後 216 週時点でのPACC5(Preclinical Alzheimer Cognitive Composite 5)による認知機能のベースラインからの変化であり、副次的評価項目として、アミロイド PET 検査による脳内アミロイド蓄積とタウ PET 検査による脳内タウ蓄積、被験者様と試験協力者が報告する Cognitive Function Index の変化が設定されています。A3 トライアルでは、認知機能に障害のない、脳内 ABがさらに早期の境界域にあり、脳内 ABのさらなる蓄積増加のリスクが高い集団と考えられている方々を対象とします。主要評価項目は、アミロイド PET 検査による脳内アミロイド蓄積の変化であり、副次的評価項目として、タウ PET 検査による脳内タウ蓄積の変化が設定されています。また、両トライアルには、上記評価項目に加え、臨床的評価スケール、イメージング、並びに脳脊髄液(CSF)および血液中のバイオマーカーの変化も探索的評価項目として設定しています。イメージングおよび生体液体成分、特に CSF による ATN(AB、タウ、神経変性)バイオマーカーパネルには、AB1-42、AB1-40、t-タウ、p-タウ、Neurogranin、Neurofilament light chain が含まれており、AD 病理の変化による治療効果の評価に使用されます。

Brigham and Women's Hospital の Center for Alzheimer Research and Treatment のディレクターであり、ACTC の共同治験責任医師である Dr. Reisa Sperling は、「疾患プロセスのより早期段階に治療を開始することが将来の認知機能低下の防止につながると期待されます。AHEAD 3-45 によって、抗アミロイド療法による治療介入の最適な時期について極めて重要な解が得られることでしょう」と述べています。

ACTC のコーディネーションセンターである南カリフォルニア大学 ATRI(Alzheimer's Therapeutic Research Institute)の Dr. Paul Aisen は、「ACTC の使命の一つは、有望な候補物質を官民パートナーシップによって開発することです。アルツハイマー病と闘う上で、AHEAD 3-45 試験は重要な共同研究になります」と述べています。

エーザイ ニューロロジービジネスグループのチーフクリニカルオフィサーである Lynn Kramer, M.D.は、「ACTC グループとの提携により開始した BAN2401 を用いた AHEAD 3-45 は、AD の連続する病勢進行の初期段階に焦点を当てた試験であり、バイオマーカーパネルを用いた AD プレシジョン治療に繋がることが期待されます。当社はヒューマン・ヘルスケア理念のもと、世界中の認知症当事者様、その家族、および医療関係者に貢献していきます」と述べています。

AHEAD 3-45 試験の詳細は www.A3A45.org(英語のみ)を参照ください。

BAN2401 は、バイオアークティック(本社:スウェーデン)とエーザイの共同研究から得られた、可溶性のAB凝集体(プロトフィブリル)に対するヒト化モノクローナル抗体です。BAN2401 は、AD を惹起させる因子の一つと考えられている、神経毒性を有する ABプロトフィブリルに選択的に結合して無毒化し、脳内からこれを除去します。BAN2401 が AD 疾患の病理に影響を与え、AD の進行を遅らせる効果を持つ可能性があることを示唆しています。早期 AD を対象とした大規模臨床第II相試験(201 試験)においては、後期臨床試験として、世界で初めて臨床症状評価による進行抑制と脳内 AB蓄積量の減少を統計学的有意差をもって達成し、疾患修飾効果を示しました。現在、201 試験の非盲検投与延長試験および検証用の一本の臨床第III相試験(Clarity AD)を実施中です。

エーザイとバイオジェンは BAN2401 の共同開発・共同販促に関する契約を締結しています。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2020/news202042.html

概要:エーザイ株式会社

詳細は www.eisai.co.jp をご覧ください。

トピック: Press release summary
Source: Eisai

セクター: BioTech
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