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2021年2月3日 9時00分 JST
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Source: Lux Research
ラックスリサーチ、化学品・材料業界が注目すべき技術系スタートアップを発表
ラックスリサーチが2020年にプロファイリングした化学品・材料分野のスタートアップのうち、最も有望な技術系スタートアップ企業38社を発表、各社とも確かな技術力を持つだけでなくバランスの取れた事業戦略を採用している点が高評価の理由

マサチューセッツ州ボストン, 2021年2月3日 - (JCN Newswire) - 先端技術調査を専門とする米調査会社ラックスリサーチは、毎年、先端技術の開発を手がける、世界のスタートアップ企業のプロファイリング調査を実施しています。今回、ラックスリサーチは、2020年に調査した企業の中で、最も高評価を得た注目すべき化学品・材料分野の技術系スタートアップ企業38社を発表しました。

ラックスリサーチのアナリストは、毎年、斬新な技術を開発する何千もの一流のスタートアップ企業に対しヒヤリング調査を行います。技術エキスパートが創業者と直接ディスカッションを行うことで、各社のセールスプレゼンテーションやプレスリリースでは得ることができない技術開発の詳細や事業戦略について理解を得ることができ、付加価値の高い企業プロファイルを作成することが可能となります。

ラックスリサーチの企業プロファイルは、各社が開発する技術のバリュープロポジションやIP、事業戦略、経営陣、市場のモメンタムなど10のカテゴリーをそれぞれ5段階でスコアリングし、また、総合評価として、『Strong Positive(ストロング・ポジティブ)』、『Positive(ポジティブ)』、『Wait and See(ウェイト・アンド・シー)』、『Caution(コーション)』、『Strong Caution(ストロング・コーション)』の5段階でスタートアップ企業の評価を行います。

15年かけて築きあげたこの独自のスタートアップ評価手法は、技術系スタートアップの成功率を的確に評価することを可能とします。ラックスリサーチが今回のように最も高く評価した企業群は、収益性などの観点から事業を成功へと導く確率が低い評価を受けた企業群よりも4倍高いことがわかっています。

今回、注目すべき化学品・材料分野のスタートアップとして発表された企業は、ラックスリサーチより最高評価である『ストロング・ポジティブ(Strong Positive)』および『ポジティブ(Positive)』評価を受けた38社です。これら企業はラックスリサーチが化学品・材料分野において注目する下記4つのテーマにて分類されています。

●化学品・材料メーカーの2040年像
●サステイナビリティという使命
●化学品・材料分野とデジタルトランスフォメーション
●コンシューマートランスフォメーション

ラックスリサーチが選んだ化学品・材料分野の注目すべきスタートアップ企業
※画像を参照 https://www.acnnewswire.com/contentimg/Low_20210202.jpg

下記にこれら4分野と今回注目すべきスタートアップとして選ばれた企業名および対応技術を紹介しています。

【化学品・材料メーカーの2040年像】
化学品・材料産業は、エネルギーや原料、またデジタル化のもたらすビジネスモデル刷新という圧力を受け変化しつつあります。そしてこれら変化は製品、材料、プロセス間のより緊密なインテグレーションを促進しており、NuMatの有機金属フレームワーク(MOF)やMetamaterial Incの機能性メタマテリアルなどの新しいプラットフォームが今後重要なツールとなります。

注目すべきスタートアップ
●Cardea Bio(分子相互作用を測定するためのグラフェンバイオセンサーおよびトランジスタを開発・提供)
●NBD Nano(プラスチック用の機能性コーティングおよび添加剤)
●Metamaterial(注意深く制御された微細構造・ナノ構造から特異な電磁的・音響・機械的特性を引き出す材料)
●Herone(熱可塑性テープからのCFRPプロファイル)
●Boston Materials(基板とフィルムをz軸に整列した短い炭素繊維でコーティングするロールツーロールプロセス)
●Equispheres(3Dプリンターおよび金属スプレーコーティング用の金属粉末)
●Steelhead Composites(複合材重ね合わせ圧力容器)
●Hexigone Inhibitors(コーティング用の高度な腐食防止剤)
●Envision SQ(光触媒抗菌および抗スモッグコーティング )
●Rein4ced(ハイブリッド炭素および鋼繊維複合材料と自動製造プロセス)
●NuMat Technologies(ガスの貯蔵と分離のためのMOFベースの技術)
●Tesla NanoCoatings(CNT含有防食コーティング)
●Aeroseal(エアダクトと建築物エンベロープを密閉するためのシーラント材料と統合システム)
●Dry Surface Technologies(珪藻土をベースにした耐摩耗性の超疎水性コーティング)

【サステイナビリティという使命】
サステイナビリティに関する規制や顧客ニーズは化学品・材料業界に多大なプレッシャーを与えており、各社とも、CO2排出量や廃棄物の削減、環境負荷軽減へ、これまで以上に対応していくことが必要となります。これらの課題に適切に対応していくためには、短期的にはNotPLAの藻類ベースの食用プラスチックなど、バイオベース材料技術、また将来的にはVartegaの炭素繊維リサイクルなど、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を可能にするようなプロセスレベルの変更を支える技術が不可欠となります。

注目すべきスタートアップ
●Genomatica(特殊および汎用化学物質および中間体を生産するための発酵ベースのプロセス技術)
●Novamont(再生可能資源から生分解性および堆肥化可能なバイオプラスチックおよびバイオ材料生産)
●Notpla(代替プラスチックとして食用藻類ベースのポリマー)
●Pond Biomaterials(複合材料用のバイオベースおよび生分解性樹脂)
●Extracthive(産業用複合材リサイクルと研究開発サービス)
●Vartega(CFRPから樹脂と炭素繊維をリサイクルする加溶媒分解プロセス)
●Red Leaf Pulp(パルプ材料とリグニンを生産するための非木質繊維ベースのプラント)
●Svante(煙道ガスからCO2を分離するためのナノフィルター)
●Framergy(上流のガス捕捉および精製触媒のための有機金属フレームワーク(MOF))
●P2 Science(バイオオイルの二酸、アルデヒド、その他の特殊化学物質へのオゾン分解)

【化学品・材料分野とデジタルトランスフォメーション】
3Dプリンター、マテリアルズインフォマティクス、設計ソフトウェア、合成生物学などのデジタルデザイン・製造ツールは、商品化への期間短縮に繋がり、化学品・材料分野における新しいビジネスモデル確立を後押しします。競争力を維持するためには、材料メーカーとエンドユーザー企業の両方が、nTopologyのジェネレーティブデザインソフトウェアやVelo3Dの積層造形プロセスなどの新しいツール活用に精通する必要があります。

注目すべきスタートアップ
●Bare Conductive(大面積静電容量センサー)
●Kuprion(ナノ銅インクおよびペースト)
●nTopology(アディティブマニュファクチャリング向け機能ベースのジェネレーティブデザインプラットフォーム)
●Coyotex(印刷されたネット状の多軸カーボンファイバープリフォームとファブリック)
●Peratech(力センター、タッチセンサー)
●Velo3D(レーザーパウダーベッドフュージョンメタルの3Dプリンターハードウェアおよびソフトウェア)
●XTPL(超高解像度のアディティブプリンティング技術と導電性インク材料)

【コンシューマートランスフォメーション】
消費者は、よりパーソナライズされ、よりクリーンな成分を用いつつ、より多くの機能性を備え環境負荷が少ない製品を求めるようになっており、材料イノベーションへのニーズを生み出しています。 材料メーカーは、下流の需要の変化を認識し、機敏かつ柔軟な研究開発体制を整え、また再利用可能なパッケージングプラットフォームTerraCycleや代替タンパク質サプライヤーPerfectDayなどのスタートアップとの連携を検討していく必要があります。

注目すべきスタートアップ
●TerraCycle(リサイクル不可能な廃棄物の収集・リサイクル、再利用可能なパッケージを提供するオンラインショッピングプラットフォーム)
●PurFi(機械的および化学的手段を組み合わせた繊維リサイクル)
●Perfect Day(発酵による乳タンパク質生産)
●Conagen(味、香り、食品成分、栄養製品、およびグリーンケミカルを生成するための合成生物学)
●SmartSolve(乾燥粉末の包装用水溶性紙材料)
●Sulapac(化粧品、食品、その他消費財包装向けの木材粒子添加剤を含む熱可塑性材料)
●PulpWorks(成形および堆肥化可能な消費財包装向けセルロース系材料)

本調査を担当したラックスリサーチのシニアアナリスト、Anthony Schiavoは、「化学品・材料業界は、今後20年間で、少なくとも過去50年間に経験しなかったような劇的な変化を遂げるでしょう。これらの変化を推進している、またはこの変化の流れにうまく乗る革新的なスタートアップ企業を理解し提携を模索していくことは、今後、化学品・材料メーカーや関連企業の重要な戦略の一部となっていくでしょう」、とコメントしています。

今回紹介したスタートアップ企業のロゴをまとめた図はこちらからダウンロードしていただけます。https://bit.ly/3pCk7VF

ラックスリサーチについて
ラックスリサーチ(本社:米国ボストン)は先端技術の事業性評価・動向調査を専門とする米系調査会社です。世界の大手企業、政府系機関、コーポレートベンチャーキャピタル、大学、スタートアップ企業を主なクライアントとし、先端技術が生み出す事業機会特定をサポートしています。
データに基づく分析。信頼できるオピニオン。より良い意思決定を、より早く。
詳細は www.luxresearchinc.com/ja/homeをご覧ください。またEight企業ページ( https://8card.net/c/5908389 )、LinkedIn( https://www.linkedin.com/company/lux-research/ )やTwitter ( @LuxResearch )にてラックスリサーチの最新情報をフォローしていただくことが可能です。

お問い合わせ先:
ラックスリサーチ
欧州・アジア太平洋地区 マーケティングディレクター
戸口久子
hisako.toguchi@luxresearchinc.com

トピック: Press release summary
Source: Lux Research

セクター: Energy, Alternatives, Alternative Energy
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