マサチューセッツ州ボストン - 2021年3月11日 - 先端技術調査を専門とする米調査会社ラックスリサーチは、毎年、先端技術の開発を手がける、世界のスタートアップ企業のプロファイリング調査を実施しています。今回、ラックスリサーチは、2020年に調査した企業の中で、最も高評価を得た注目すべきデジタル分野のスタートアップ企業20社を発表しました。
ラックスリサーチのアナリストは、毎年、斬新な技術を開発する何千もの一流のスタートアップ企業に対しヒヤリング調査を行います。技術エキスパートが創業者と直接ディスカッションを行うことで、各社のセールスプレゼンテーションやプレスリリースでは得ることができない技術開発の詳細や事業戦略について理解を得ることができ、付加価値の高い企業プロファイルを作成することが可能となります。
ラックスリサーチの企業プロファイルは、各社が開発する技術のバリュープロポジションやIP、事業戦略、経営陣、市場のモメンタムなど10のカテゴリーをそれぞれ5段階でスコアリングし、また、総合評価として、『Strong Positive(ストロング・ポジティブ)』、『Positive(ポジティブ)』、『Wait and See(ウェイト・アンド・シー)』、『Caution(コーション)』、『Strong Caution(ストロング・コーション)』の5段階でスタートアップ企業の評価を行います。
15年かけて築きあげたこの独自のスタートアップ評価手法は、技術系スタートアップの成功率を的確に評価することを可能とします。ラックスリサーチが今回のように最も高く評価した企業群は、収益性などの観点から事業を成功へと導く確率がその他企業群よりも4倍高いことがわかっています。
今回、注目すべきデジタル分野のスタートアップとして発表された企業は、ラックスリサーチより最高評価である『ストロング・ポジティブ(Strong Positive)』および『ポジティブ(Positive)』評価を受けた20社です。これら企業はラックスリサーチがデジタルトランスフォメーションにおいて注目する下記4分野に分類されています。
- 基礎技術
- インダストリー4.0
- 商品やサービスのパーソナライゼーション
- イノベーションの変革
下記にこれら4テーマと今回注目すべきスタートアップとして選ばれた企業を紹介しています。
ラックスリサーチが選んだデジタル分野の注目すべきスタートアップ企業
【基礎技術】
AIやIoTなどのデジタルトランスフォメーションの基盤となる新しいデジタル技術は急速に進化しており、ここで進化と差別化をモニタリングすることは容易ではありません。ラックスリサーチでは、有望な技術と過大評価されたものを区別するために、これらの技術の活用によって何が可能であり、何が不可能かを明確化することに重点を置いています。
注目すべきスタートアップ
- Cardea Bio
- Hugging Face
- Mech-Mind
- Tecton
- Xandar Kardian
【インダストリー4.0】
新たなデジタル技術は、オペレーションの効率化や柔軟性確保、またコスト削減などを可能にします。これらの技術から投資効果を得つつ、顧客のさまざまな要求に対応することは困難です。ここでは、アイデアから価値抽出へと迅速な移行を可能とする技術やソリューションを提供する企業を取り上げています。
注目すべきスタートアップ
- Bright Machines
- ai
- Illusive Networks
- Seeq
- Sight Machine
【商品やサービスのパーソナライゼーション】
AIやIoTは商品やサービスから新しい価値を引き出し、センサーやコネクティビティはこれらに独自のデータストリームを追加することを可能とします。また、アナリティクスやAIの活用により、ユーザーレベルで商品やサービスを適応させていくことができるようになり、新しい事業機会やビジネスモデルを生み出します。
注目すべきスタートアップ
- Biorithm
- Ectosense
- LifeNome
- Molecular You
- Skintelligent
【イノベーションの変革】
研究開発やイノベーション自体にも大きな変革が起きています。自然言語処理(NLP)からインフォマティクスまで、デジタル技術は、コラボレーション、ホワイトスペースの特定、主要なトレンドや企業の理解などへ活用可能であり、また最適なソリューションへ辿り着くまで必要な反復作業をより効率的に行うため役立てることができます。
注目すべきスタートアップ
- Brightseed
- Enko Chem
- nTopology
- Nuron
- QuesTek Innovations
「デジタルトランスフォーメーションの意味合いは人や企業によって異なります。そのため、エネーブラーとなる基幹技術を開発しているスタートアップ企業や、インダストリー4.0やデジタルヘルスなど様々な用途をセグメント化して分析することが重要です。
また、デジタル分野ではスタートアップ企業の過大評価も多く見られます。スケーラブルなビジネスモデルを採用し、健全な市場開拓戦略を実践し、また差別化された技術を持つ、というこの3点を備えた有望な企業を特定するためには、体系的なアプローチにて企業を評価することが必要です。今回取り上げた企業は、その点でも注目すべき主要企業です」、と、本調査を担当したラックスリサーチのヴァイスプレジデント、Kevin See, Ph.D.はコメントしています。
今回紹介したスタートアップ企業のロゴをまとめた図はこちらからダウンロードしていただけます。
ラックスリサーチについて
ラックスリサーチ(本社:米国ボストン)は先端技術の事業性評価・動向調査を専門とする米系調査会社です。世界の大手企業、政府系機関、コーポレートベンチャーキャピタル、大学、スタートアップ企業を主なクライアントとし、先端技術が生み出す事業機会特定をサポートしています。
データに基づく分析。信頼できるオピニオン。より良い意思決定を、より早く。
詳細は www.luxresearchinc.com/ja/homeをご覧ください。またEight企業ページ、LinkedInやTwitter (@LuxResearch)にてラックスリサーチの最新情報をフォローしていただくことが可能です。
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ラックスリサーチ
欧州・アジア太平洋地区 マーケティングディレクター
戸口久子
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