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当社は分析環境の有効性を検証し「Healthy Living Platform」を通じて個別化医療の支援を目指す |
東京, 2023年5月12日 - (JCN Newswire) - 当社は、武田薬品工業株式会社(注1)(以下、武田薬品)および国立研究開発法人国立がん研究センター(注2) (以下、国立がん研究センター)と、卵巣がん患者がたどる疾患の認識、診断、治療、その後の生活に至る道のりであるペイシェントジャーニーを電子カルテデータから分析する共同研究を行い、多岐に渡る治療パターンを可視化しました。
なお、3者は、共同研究結果を、2023年5月9日に米国マサチューセッツ州、ボストンで開催された「国際医薬経済・アウトカム研究学会International Society for Pharmacoeconomics and Outcomes Research (ISPOR) 2023」において発表しました。
本研究では、国立研究開発法人国立がん研究センター東病院(注3)(以下、国立がん研究センター東病院)の電子カルテシステム上に記録された卵巣がん患者を対象に、診察から治療の開始、治療後までのペイシェントジャーニーに関するデータを患者単位で時系列に分析し、多岐に渡る治療パターンを可視化しました。これらの治療パターンを活用することで、医師と患者が共同で最適な治療を選択することを支援します。
本研究は、卵巣がんの個別化治療の質および治療効果の向上に寄与する臨床の課題抽出を目的として、2021年5月に当社が、武田薬品、国立がん研究センターと締結した共同研究契約に基づき実施されました。本研究では、国立がん研究センター東病院の電子カルテシステム上に記録された2013年5月から2020年10月までの卵巣がん患者574名分の匿名化された治療歴などの時系列情報を含む医療データを当社が抽出および標準化し、国立がん研究センター東病院の医師が治療を選択する際の医学的知見を加えてデータセットを作成しました。このデータセットを用い、武田薬品が分析対象データの選定を行い、ペイシェントジャーニーの分析を実施しました。
当社の取り組み
上記3者で活用した当社技術は、当社が2023年3月から提供を開始した医療分野における医療データや健康データなどリアルワールドデータ(注4)の利活用に向けた「Healthy Living Platform(ヘルシーリビングプラットフォーム)」で提供するセキュアな分析環境を先行的に活用したものです。今後、本プラットフォーム上で、患者の医療データを抽出し、診療データをHL7 FHIR(注5)に変換できます。
当社は、今回の分析環境の有効性検証を経て、今後、AIや可視化技術を活用した要因分析などの研究を補助する機能を拡充したセキュアな分析環境を、2023年度上期中に、「Healthy Living Platform」を通じて提供する予定です。これにより、医薬品メーカー、医療機器メーカーや保険会社などのさまざまなウェルビーイング企業と連携し、リアルワールドデータの利活用によって社会に新たな価値を創出するデジタルヘルスエコシステムの実現を目指します。
国立がん研究センター先端医療開発センター トランスレーショナルインフォマティクス分野 分野長 土原 一哉先生のコメント 本研究によって、日常診療を記録したリアルワールドデータがペイシェントジャーニーの可視化に活用できることが明らかになりました。今回得られた結果から、がん患者さんの治療成績の向上や、他施設での診療の参考につながることを期待します。がん克服に向け研究パートナーと医療ニーズを捉え、今後のさらなる進展を望んでいます。また、電子カルテデータの標準化やブロックチェーンなどのセキュアに分析できる技術のさらなる成熟が必要です。
詳細につきましては下記サイトをご参照ください。 https://pr.fujitsu.com/jp/news/2023/05/12.html
概要: 富士通株式会社
詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。
トピック: Press release summary
Source: Fujitsu Ltd
セクター: Cloud & Enterprise
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